手続き2026年8月1日最終更新: 2026.08.01

この記事の要点

  • 「貯金等相続手続請求書」は、ゆうちょ銀行の3段階手続きの最終段階で提出する書類。いきなり書くものではなく、相続確認表を出した後に届く「必要書類のご案内」に同封されて手元に届くのが一般的
  • 主な記入項目は被相続人の情報・相続する貯金の内容・相続人(代表相続人)の情報・受取方法の4ブロック
  • 相続人の押印は実印で行い、印鑑証明書と一致させる。訂正方法や記入漏れは差し戻しの典型的な原因
  • 様式や記入欄は改定されることがあるため、最新の様式は郵便局窓口またはゆうちょ銀行公式サイトでご確認ください

ゆうちょ銀行の相続手続きを進めていくと、最後に「貯金等相続手続請求書」という書類の記入を求められます。名称が長く、記入欄も多いため、「どこに何を書けばよいのか分からない」「書き損じたらどう直せばいいのか」というご相談を、西東京市・東久留米市の皆さまから多くいただきます。

この記事では、貯金等相続手続請求書がどの段階で使う書類なのか、記入項目ごとの考え方、押印と印鑑証明書の関係、よくある記入ミス、添付書類のチェックリスト、提出先と処理期間の目安までを整理して解説します。なお、実際の様式は改定されることがあります。記載しているのは一般的な記入項目であり、最新の様式・記入例は郵便局窓口またはゆうちょ銀行公式サイトでご確認ください

貯金等相続手続請求書は「3段階手続き」のどこで使うのか

ゆうちょ銀行の相続手続きは、他の民間銀行と異なり、次の3つの段階を順番に進めるのが特徴です。詳しい全体像はゆうちょ銀行の相続手続きの記事で解説しています。

  1. ステップ1:相続確認表の提出 亡くなった方(被相続人)と相続人の状況、遺言や遺産分割協議書の有無などを記入して窓口へ提出します。
  2. ステップ2:必要書類のご案内の受領 後日、貯金事務センターから郵送で案内が届きます。このケースで具体的に必要となる書類の一覧と、貯金等相続手続請求書が同封されているのが一般的です。
  3. ステップ3:貯金等相続手続請求書の提出 案内に沿って戸籍謄本や印鑑証明書などを集め、記入した請求書とあわせて窓口へ提出します。

つまり、貯金等相続手続請求書は最後の仕上げにあたる書類です。この書類を出して初めて、貯金の払戻しや名義書換の処理が動き出します。相続確認表を提出する前の段階で請求書だけを先に書こうとしても、ケースごとに必要な記載が確定していないため、順番どおりに進めるのが結局は近道になります。

請求書の記入項目を項目別に解説

様式は改定されることがありますが、請求書に書く内容は大きく4つのブロックに整理できます。ここでは、それぞれのブロックで何を確認しながら書けばよいのかという「考え方」を解説します。

1. 被相続人(亡くなった方)に関する情報

亡くなった方の氏名・生年月日・死亡年月日・最後の住所などを記入する欄です。ここでのポイントは、戸籍謄本や除籍謄本の記載どおりに書くことです。日常的に使っている表記と戸籍上の表記が違う場合(旧字体・略字、「〇〇丁目」の表記など)、戸籍側に合わせるのが原則です。

また、住所については住民票の除票や戸籍の附票に記載された「最後の住所」を書きます。転居が多かった方の場合、記憶で書くと誤りやすいため、必ず取得した書類を手元に置いて転記してください。

2. 相続の対象となる貯金の内容

通常貯金・通常貯蓄貯金・定額貯金・定期貯金など、被相続人名義の貯金の記号番号を記入する欄です。通帳や貯金証書を見ながら転記します。国債や投資信託を保有していた場合は、貯金とは別の取扱いになることがあるため、案内の記載に従ってください。

通帳や証書が見つからない場合でも、記号番号が分からないまま手続きを止める必要はありません。ゆうちょ銀行では貯金の有無や残高を調べる「貯金等照会(現存調査)」の仕組みがあります。まず窓口で相談し、判明した記号番号をもとに記入するとよいでしょう。

3. 相続人・代表相続人に関する情報

相続人の氏名・住所・生年月日・被相続人との続柄などを記入します。相続人が複数いる場合、実務上は代表相続人を1名決め、その方が窓口対応と受取りを担当する形が一般的です。誰を代表にするかは相続人間の話し合いで決めますが、次の点を意識しておくとスムーズです。

  • 平日の日中に郵便局窓口へ行きやすい方であること
  • 戸籍謄本や印鑑証明書などの書類を管理できること
  • 受け取った貯金を他の相続人へ分配する段取りまで責任を持てること

なお、代表相続人を立てる場合でも、遺産分割協議書や請求書には相続人全員の署名・実印の押印が求められるのが通常です。「代表者だけで完結する」わけではない点にご注意ください。

4. 受取方法(払戻し・名義書換)の指定

相続した貯金をどのように受け取るかを指定する欄です。一般的には次のいずれかを選びます。

  • 払戻し(解約して現金化) 代表相続人名義のゆうちょ口座へ入金してもらう方法が案内されることが多く、そのためにゆうちょ銀行の口座を用意しておく必要が生じる場合があります。
  • 名義書換(貯金を引き継ぐ) 定額貯金などを解約せずに相続人名義へ変更する方法です。利率の条件によっては解約より有利になることもあるため、判断に迷う場合は窓口で確認してください。

受取先口座を記入するときは、記号番号の書き間違いが致命的な遅延につながります。通帳の表紙裏を見ながら、1桁ずつ指差し確認するくらいの慎重さで転記しましょう。

押印は「実印」+印鑑証明書がセット

貯金等相続手続請求書における相続人の押印は、原則として実印で行い、印鑑登録証明書を添付します。ここでつまずくケースが少なくありません。

  • 実印登録をしていない 印鑑登録は住所地の市区町村役場で行います。西東京市・東久留米市・清瀬市・新座市など、お住まいの自治体の窓口で手続きが必要です。登録には数日かかることもあるため、早めに着手してください。
  • 印鑑証明書の有効期限 金融機関では「発行後○ヶ月以内」といった期限を設けているのが一般的です。期限は変更されることがあるため、案内の記載を必ず確認してください。取得が早すぎると期限切れになる点に注意が必要です。
  • 朱肉のかすれ・欠け 印影が不鮮明だと照合できず差し戻しになります。捺印マットを使い、はっきりと押しましょう。

遺産分割協議書を添付する場合は、協議書の押印と請求書の押印が同一の実印であることも確認ポイントになります。

記入時によくあるミスと訂正の仕方

書類の不備は、手続き全体を1〜2週間単位で遅らせる最大の要因です。とくに次のようなミスが目立ちます。

訂正印・二重線の扱い

書き損じた場合、修正液・修正テープ・砂消しゴムの使用は認められないのが一般的です。誤った箇所に二重線を引き、その近くに訂正印(その欄に押した印鑑と同じもの、相続人欄であれば実印)を押したうえで、正しい内容を記入します。訂正が多くなりそうなときは、無理に直さず新しい用紙をもらって書き直すほうが確実です。用紙が不足した場合は郵便局窓口で相談してください。

その他の典型的なミス

  • 戸籍と請求書で氏名の漢字(旧字・新字)が食い違っている
  • 住所を「1-2-3」と略記してしまい、印鑑証明書の「一丁目2番3号」と一致しない
  • 相続人のうち1名の押印が漏れている、または認印を押してしまった
  • 受取先の記号番号を1桁書き間違えている
  • 日付欄が空欄のまま提出されている

提出前に、戸籍・印鑑証明書・通帳を並べて突き合わせる時間を10分だけ取ってください。この10分が、往復2週間の差し戻しを防ぎます。

添付書類チェックリスト

添付書類は「必要書類のご案内」でケースごとに指定されます。あくまで一般的な例ですが、次のような書類が求められることが多いです。実際は案内に従ってご準備ください。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑登録証明書
  • 遺産分割協議書(相続人全員が実印を押印したもの)※作成している場合
  • 遺言書(自筆証書遺言は原則として家庭裁判所の検認済みのもの。公正証書遺言および法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言は検認不要)※ある場合
  • 被相続人の通帳・貯金証書・キャッシュカード
  • 窓口へ行く方の本人確認書類

戸籍一式については、法務局で交付を受けた法定相続情報一覧図の写しで代替できる場合があります。複数の金融機関や不動産の名義変更も控えている方は、一覧図を先に作っておくと全体の効率が大きく変わります。詳しくは法定相続情報証明制度の記事をご覧ください。戸籍の集め方そのものにお困りの場合は戸籍謄本の収集方法もあわせてご確認ください。

提出先と処理期間の目安

記入した貯金等相続手続請求書と添付書類は、郵便局(ゆうちょ銀行)の貯金窓口へ提出します。相続確認表を出した局と同じ局である必要は必ずしもありませんが、経緯を把握している窓口のほうが説明の手間は省けます。

窓口で受け付けられた書類は、その場で審査が完結するわけではなく、貯金事務センターへ送られて内容が確認されます。不備がなければ、指定した方法で払戻しまたは名義書換が行われます。

期間の目安としては、請求書の提出から払戻しまで2週間〜1ヶ月程度を見ておくとよいでしょう。相続確認表の提出から数えると、全体で1〜2ヶ月程度、あるいはそれ以上かかることもあります。いずれもあくまで目安であり、相続人の人数、書類の不備の有無、繁忙期などによって変動します。銀行手続き全体の期間感については銀行の相続手続きは何日かかる?で詳しく解説しています。

まとめ

貯金等相続手続請求書は、ゆうちょ銀行の3段階手続きの最終段階で提出する書類です。記入項目は「被相続人の情報」「対象となる貯金」「相続人・代表相続人の情報」「受取方法」の4ブロックに整理でき、いずれも戸籍・印鑑証明書・通帳の記載どおりに転記することが最大のコツです。

押印は実印で行い、印鑑証明書と一致させること、訂正には修正液を使わず二重線と訂正印で対応することも押さえておきたいポイントです。様式は改定されることがありますので、最新の様式と記入例は郵便局窓口またはゆうちょ銀行公式サイトで必ずご確認ください。

ゆうちょ銀行から届いた「必要書類のご案内」を前に、どこから手をつければよいか分からなくなっていませんか?

請求書の記入は、戸籍・印鑑証明書・通帳の突き合わせが要になります。書類の収集から記入内容の確認、窓口提出まで、専門家がまとめてお引き受けできます。

西東京市ひばりが丘の相続サポートセンターなら、戸籍収集から遺産分割・不動産名義変更・相続税申告まで、税理士・行政書士・司法書士が連携してワンストップで対応します。初回相談は無料です。まずはお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 貯金等相続手続請求書はどこでもらえますか?

相続確認表を提出した後、ゆうちょ銀行(貯金事務センター)から郵送で届く「必要書類のご案内」に同封されているのが一般的です。手元に届く前に紛失した場合や書き損じてしまった場合は、郵便局の貯金窓口でご相談ください。様式は改定されることがあるため、最新のものを窓口またはゆうちょ銀行公式サイトでご確認ください。

Q. 書き間違えたとき、修正液で直してもよいですか?

金融機関に提出する書類では、修正液・修正テープの使用は認められないのが一般的です。誤った箇所に二重線を引き、その欄に押した印鑑と同じ印鑑で訂正印を押したうえで、正しい内容を記入してください。訂正箇所が多くなる場合は、新しい用紙に書き直すほうが確実です。

Q. 相続人全員が請求書に押印する必要がありますか?

ケースによって異なりますが、法定相続分どおりに分ける場合や遺産分割協議に基づく場合は、相続人全員の署名と実印の押印が求められるのが一般的です。遺言書がある場合など、必要な押印者が変わることもあります。具体的な要件は「必要書類のご案内」に記載されますので、その内容に従ってください。

Q. 代表相続人がゆうちょ銀行の口座を持っていない場合はどうなりますか?

払戻しの受取先としてゆうちょ銀行の口座を案内される場合があり、その際は口座の開設が必要になることがあります。取扱いは変更されることがあるため、口座を持っていない場合の受取方法については、事前に郵便局の窓口でご確認ください。

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※免責事項:本記事は2026年8月時点の一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務アドバイスを行うものではありません。金融機関の様式・記入項目・必要書類・取扱いは変更されることがあります。最新の情報は郵便局窓口またはゆうちょ銀行公式サイトでご確認いただくか、専門家にお問い合わせください。

この記事の監修

株式会社 相続サポートセンター(みらいグループ)

税理士法人みらいを中心に、行政書士・社労士・不動産の専門家が連携。西東京市を拠点に、相続手続き・遺言書作成のワンストップサポートを提供しています。

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