費用2026年10月13日最終更新: 2026.10.13

要 この記事の要点

  • 自分でやる場合の実費は数万円程度で収まることが多く、金額だけ見れば圧倒的に安く済みます
  • 一方でかかる時間は目安として30時間から100時間程度になることがあり、平日の日中が必要な場面が繰り返し出てきます
  • 最も高くつくのはやり直し。協議書の作り直しは相続人全員の実印を集め直すことになります
  • 戸籍収集は自分で、不動産と相続税がある部分は依頼という切り分けが費用対効果の分かれ目です

「自分でやれば安いのは分かるが、どのくらい大変なのか」。費用を比べるご相談で、最も知りたいのはここだと思います。

本記事では、専門家報酬の相場一覧ではなく、同じ相続を自分で進めた場合と依頼した場合で、何がどれだけ違うのかを実費・時間・やり直しのリスクの3軸で比べます。専門家報酬そのものの相場は相続手続きの費用はいくら?、遺産分割協議書に限った費用は遺産分割協議書の作成費用にまとめていますので、あわせてご覧ください。

自分でやると本当に安い?

実費だけを見れば数万円程度で済むため安く済みますが、かかる時間とやり直しのリスクを含めると結論は変わります。

費用の比較は、次の3つを分けて考えないと判断を誤ります。

費用の種類 自分でやる場合 依頼する場合
実費(証明書の手数料・税金・郵送費)かかります。数万円程度が目安同じようにかかります。依頼しても減りません
専門家報酬かかりませんかかります
時間のコスト大きくかかります。目安として30時間から100時間程度ほとんどかかりません。署名と押印のみ
やり直しのリスク高めです。差し戻しや作り直しが起こります低くなります。事前の点検が入ります
判断を誤るリスク分け方や期限の判断を自分で負います助言を受けて判断できます

注意していただきたいのは、実費は依頼しても減らないという点です。戸籍の手数料や登録免許税は国や自治体に払うものですから、誰がやっても同じです。したがって比較すべきは「専門家報酬」対「時間とやり直しのリスク」になります。

自分でやる場合の実費はいくら?

戸籍や証明書の手数料と登録免許税が中心で、不動産がなければ合計して数万円程度に収まるのが一般的です。

公的な手数料は金額が決まっています。主なものを並べます(いずれも目安であり、改定されることがあります)。

項目 手数料の目安 必要な数量の目安
戸籍謄本1通450円相続人全員分。3〜10通
除籍謄本・改製原戸籍1通750円被相続人の出生から死亡まで。3〜10通
住民票の除票・戸籍の附票1通200〜400円程度1〜数通
印鑑登録証明書1通200〜400円程度相続人の人数×申請先の数
定額小為替の発行手数料1枚200円程度郵送請求の回数に応じて
登記事項証明書書面請求600円程度(オンライン請求は安くなります)不動産の個数分
固定資産評価証明書1通300〜400円程度不動産の所在地の市区町村ごと
法定相続情報一覧図の写し無料必要枚数
残高証明書の発行手数料1通数百円〜1,000円台金融機関の数
登録免許税(相続登記)固定資産税評価額×0.4%不動産がある場合のみ
郵送費・交通費数千円程度請求の回数に応じて

合計すると、不動産がなければ1万円から3万円程度、不動産がある場合は登録免許税が加わります。たとえば固定資産税評価額が2,000万円の自宅であれば登録免許税は8万円です。

戸籍の手数料は自治体が条例で定めており、改定されることがあります。金額は各市区町村や法務局の公式サイトでご確認ください。

見えないコストには何がある?

役所と金融機関の往復に必要な平日の時間、郵送の待ち時間、そして差し戻しによる再取得の費用が見えないコストになります。

ご相談のなかで「こんなに時間がかかると思わなかった」と言われることが最も多い部分です。工程ごとの実感値をお示しします。

工程 作業時間の目安 平日の日中が必要か 待ち時間
必要書類の調査(調べる時間)5〜15時間不要―
金融機関への問い合わせ1行あたり30分〜1時間必要(電話)―
戸籍の請求(郵送)1請求あたり1時間定額小為替の購入に必要1〜2週間×請求回数
戸籍を読んで相続人を確定3〜10時間不要―
財産調査・残高証明書の請求5〜15時間必要なことがあります1〜3週間
遺産分割協議書の作成5〜15時間不要―
相続人への説明と署名の取りまとめ5〜20時間不要2週間〜2か月
金融機関への申請(1行あたり)2〜5時間必要なことがあります2週間〜1か月
相続登記の申請10〜30時間必要1〜2か月
差し戻し・やり直しの対応発生すれば5〜20時間必要2週間〜1か月

積み上げると、目安として預貯金だけの単純なケースで30時間前後、不動産と複数の金融機関があると60時間から100時間程度かかることがあります。これを平日の日中に確保できるかが実質的な判断基準です。

そしてもう1つの見えないコストが期限です。手続きが長引けば、相続税の申告期限(相続税法第27条第1項により知った日の翌日から10か月以内)が迫ります。期限に間に合わず未分割で申告することになると、追加の手続きが必要になります。これは金額として跳ね返ります。

依頼した場合の費用はいくら?

当センターの遺産整理業務は遺産総額の0.6%で最低600,000円(税別)が目安となり、税務申告料と登記費用は別途必要です。

当センターの公式料金は次のとおりです(税別)。初回相談は無料です。

サービス 料金(税別) 備考
遺言書作成支援250,000円〜公証人手数料は別途必要です
遺言の執行遺産総額の0.6%(最低600,000円)遺言執行者としての業務
遺産整理業務遺産総額の0.6%(最低600,000円)戸籍収集から各種手続きまで一括

これに加えて、相続税申告料、登記手数料、司法書士報酬、そして実費が別途かかります。司法書士や税理士の報酬の一般的な相場は相続手続きの費用はいくら?、相続登記に限った費用は相続登記の費用でご確認いただけます。

正確な金額は財産の内容によって変わりますので、初回のご相談でお見積りをお示しします。費用はすべて目安であり、お見積り前に確定した金額をお伝えすることはできません。

同じケースで比べるとどうなる?

預貯金のみの単純な相続では自分で進める価値が高く、不動産や相続税が絡むと依頼の効果が大きくなります。

3つの典型的なケースで、実費と時間とリスクを並べます。報酬額はケースにより変わるため、ここでは実費と時間とリスクを比較します。

ケース 自分でやる場合の実費 自分でやる場合の時間 主なリスク 判断
A:相続人2名、同一銀行の預金のみ1万〜2万円程度20〜30時間差し戻しによる2週間の遅れご自身で進める価値が高いケースです
B:相続人3名、金融機関4行、不動産なし2万〜4万円程度40〜60時間印鑑登録証明書の期限切れ、書類の回送の停滞判断が分かれます。時間が取れるかで決めてください
C:相続人4名、預金3行、自宅あり、相続税申告が必要5万〜15万円程度(登録免許税を含みます)目安として70〜100時間以上協議書の作り直し、特例の適用漏れ、申告期限の逼迫依頼の効果が最も大きいケースです

ケースCで依頼の効果が大きいのは、金額の大きい判断が含まれるからです。小規模宅地等の特例(租税特別措置法第69条の4)は自宅の評価を大幅に下げられる制度ですが、要件と分け方が関係します。配偶者の税額軽減(相続税法第19条の2)も分け方次第です。分け方を決めてから税理士に相談して「その分け方では特例が使えない」と判明する場面が、現実に起こります。

この判断の順序については相続の相談窓口を一本化するとどう変わる?でも触れています。

どこを自分でやってどこを頼むと安い?

戸籍の収集と財産の洗い出しはご自身でも進めやすく、不動産の登記と相続税の申告は依頼する切り分けが現実的です。

全部任せるか全部自分でやるかの二択ではありません。工程ごとの向き不向きを示します。

工程 自分でやる難易度 おすすめの判断
金融機関への必要書類の問い合わせ低いご自身でどうぞ。電話1本で一覧をもらえます
戸籍の郵送請求中ご自身でも可能です。ただし兄弟姉妹が相続人の場合は難易度が上がります
戸籍を読んで相続人を確定中〜高古い戸籍は手書きで読みにくく、見落としが起こります。不安なら依頼を
財産の洗い出し中通帳と郵便物から追えます。ネット口座の見落としに注意(デジタル遺産の相続)
法定相続情報一覧図の作成中作れますが様式に決まりがあります。複数行あるなら価値が高い工程です
遺産分割協議書の作成中〜高不動産があるなら依頼を検討してください。表示が一致しないと受理されず作り直しになることがあります
金融機関への申請中1行ならご自身で。3行以上なら依頼の効果が出ます
相続登記の申請高ご自身でもできますが時間がかかります(相続登記を自分でやる限界)
相続税の申告非常に高い評価と特例の判断があり、税理士へのご依頼をおすすめします
紛争がある場合の交渉―弁護士でなければ代理できません(弁護士法第72条)

費用を最も抑える現実的な組み合わせは、必要書類の確認と財産の洗い出しはご自身で行い、戸籍の収集以降をまとめて依頼する形です。初回のご相談時に資料をお持ちいただければ、その分の作業は不要になります。

高くつくのはどんな失敗?

遺産分割協議書の作り直しと印鑑登録証明書の期限切れ、そして相続税の特例の適用漏れが費用面で最も重くなります。

費用が膨らむのは、報酬ではなく失敗によるやり直しです。

失敗 何が起こるか 費用への影響
協議書の不動産の表示が登記事項証明書と一致しない法務局で受理されず作り直しになることがあります相続人全員の実印を集め直し。数週間から数か月の遅れ
協議書に口座の特定がない金融機関で受理されないことがあります依頼書への全員の署名を追加で集める
印鑑登録証明書の有効期限切れ最後の金融機関で期限切れになり取り直し相続人全員分の再取得と郵送の往復
戸籍に抜けがある差し戻し追加の郵送請求と2週間から1か月の遅れ
相続税の特例の適用漏れ小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使えない分け方にしてしまう税額として跳ね返ります
相続放棄の期限切れ3か月を過ぎると原則として放棄できません(民法第915条第1項)負債を承継する結果になりかねません
相続登記の放置不動産登記法第76条の2の3年の期限を過ぎると過料の対象同法第164条第1項により10万円以下の過料

よくある受理されない原因は遺産分割協議書のよくある失敗5つにまとめています。そして取り返しがつかない失敗については相続手続きでよくある失敗をご覧ください。

費用はどう確認すればよい?

総額と別途費用の内訳、着手金の有無、追加費用が発生する条件を事前に書面で確認することが最も重要です。

依頼を検討する際に確認すべき点を挙げます。

確認すること なぜ必要か
総額の見積りを出せるか料金表だけでは総額が分かりません。財産の内容を伝えて見積りを取ってください
別途費用は何か相続税申告料、登記手数料、司法書士報酬、実費が別途になるのが一般的です
税込か税別か当センターの料金表は税別です
追加費用が発生する条件相続人が増えた場合、不動産が追加で判明した場合など
着手金の有無と返金の扱い途中でやめた場合の精算方法
誰が税務申告と登記を担当するか独占業務ですので、担当者と費用の所在を確認してください

当センターでは初回相談を無料で承り、財産の概要をお伺いしたうえでお見積りをお示しします。西東京市ひばりが丘北の事務所で、東久留米市・清瀬市・新座市のお客様にも対応しています。ご自身で進めたほうが早いと判断した場合は、その旨をお伝えします。

まとめ:結局どうすればよい?

費用の比較は、実費・専門家報酬・時間のコスト・やり直しのリスクを分けて考える必要があります。実費は誰がやっても同じで、不動産がなければ1万円から3万円程度、不動産があれば固定資産税評価額の0.4%の登録免許税が加わります。

自分でやる場合に実際にかかるのは時間です。目安として、預貯金だけの単純なケースで30時間前後、不動産と複数の金融機関があれば60時間から100時間程度かかることがあります。しかもその多くが平日の日中です。

そして最も高くつくのはやり直しです。遺産分割協議書の不動産の表示が登記事項証明書と一致していなければ法務局で受理されず作り直しになることがあり、その場合は相続人全員の実印を集め直すことになります。印鑑登録証明書の期限切れも繰り返し起こります。相続税の特例の適用漏れは税額に直結します。

結論としては、相続人が少なく預貯金だけならご自身で進める価値が高く、不動産と相続税が絡むなら依頼の効果が大きいと言えます。間のケースは時間が取れるかどうかで決めてください。判断の材料が必要であれば、初回相談は無料です。平日9:00〜18:00、042-439-6523へお気軽にお電話ください。

▶ 自分でやるか依頼するか、決めきれずに止まっていませんか?

初回のご相談で財産と相続人の概要をお伺いし、ご自身で進められる工程と依頼したほうがよい工程を切り分けてお伝えします。お見積りもその場でお示しします。相談は無料です。

西東京市ひばりが丘の相続サポートセンターなら、戸籍収集から遺産分割・不動産名義変更・相続税申告まで、税理士・行政書士・司法書士が連携してワンストップで対応します。初回相談は無料です。まずはお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 相続手続きを自分でやったらいくらかかりますか?

実費だけなら、不動産がなければ1万円から3万円程度が目安です。内訳は戸籍謄本1通450円、除籍謄本と改製原戸籍が1通750円、住民票や印鑑登録証明書が1通200円から400円程度、郵送請求の定額小為替の発行手数料が1枚200円程度、残高証明書が1通数百円から1,000円台です。不動産がある場合は登録免許税として固定資産税評価額の0.4%が加わります。これらはいずれも目安で、改定されることがありますので公式サイトでご確認ください。

Q. 依頼すると実費も安くなりますか?

実費は安くなりません。戸籍の手数料や登録免許税は国や自治体に支払うもので、誰が手続きしても同額です。依頼によって減るのは、ご自身の作業時間と、やり直しによる重複の費用です。たとえば法定相続情報一覧図を使って複数の金融機関へ同時に申請すれば戸籍の重複取得が要らなくなり、印鑑登録証明書の有効期限を管理すれば取り直しが減ります。この積み上げが実質的な節約になります。

Q. 費用を抑えるために、一部だけ頼むことはできますか?

できます。おすすめの切り分けは、金融機関への必要書類の確認と財産の洗い出しをご自身で行い、戸籍の収集以降をご依頼いただく形です。初回のご相談時に通帳や固定資産税の納税通知書をお持ちいただければ、財産調査の作業が減ります。逆に相続税の申告と不動産の登記は、評価や要件の判断があるため税理士と司法書士へのご依頼をおすすめします。どこまでお任せいただくかは、ご相談のうえで決めていただけます。

Q. 見積りはすぐ出してもらえますか?

財産の概要をお伺いできれば、初回のご相談時にお見積りをお示しできます。相続人の人数、金融機関の数、不動産の有無、相続税の申告が必要かどうかによって金額が変わるためです。当センターの公式料金は遺産整理業務が遺産総額の0.6%で最低600,000円、遺言書作成支援が250,000円から、遺言の執行が遺産総額の0.6%で最低600,000円です(いずれも税別)。相続税申告料、登記手数料、司法書士報酬、実費は別途必要です。初回相談は無料です。

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※免責事項:本記事は2026年10月時点の法令等に基づく一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務アドバイスを行うものではありません。料金は税別であり、相続税申告料・登記手数料・司法書士報酬・実費は別途必要です。公的な手数料は改定されることがあります。記載の費用・期間はあくまで目安であり、実際の取扱いは変更されることがあります。最新の情報は各官公庁・金融機関の公式サイト・窓口でご確認いただくか、専門家にお問い合わせください。

監

この記事の監修

株式会社 相続サポートセンター(みらいグループ)

税理士法人みらいを中心に、行政書士・社労士・不動産の専門家が連携。西東京市ひばりが丘を拠点に、相続手続き・遺言書作成のワンストップサポートを提供しています。

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